18回
フィーナ「前回にチームメイトのチャコさんから、支給量増加(スキル改造枠増加)のパスを借りたクーリエさん。その効果はめまぐるしいもので、色々やりたいことが出来るようになったみたいだね」
フィオ「一回にできる事が二倍になったようなものだからねぇ、どんどん試して、どんどん改造して自分の理想に進んでいければ」
そういえば、その空き時間とこの間の蚤の市で仕入れた道具を使って最近考えていたアイディアを試作チャームへと落とし込んだ。既にチャコには渡してあるけれど、周囲の感覚を狂わせる魔法の仕込まれたチャームだ。……発動したらしばらく発動しっぱなしなこともあって、しばらくは掴むことすら叶わないことが問題だけれど……きちんと説明はしてあるし、チャコのことだからきっと大丈夫だろう。いずれとりさんにも何か作ってあげよう。
フィーナ「生まれた余裕で、新しいチャームも作ったみたい……まぁ、その便利そうだけれど、しばらくは使えそうにはないね」
フィオ「前回も言っていた、『自分は何かを返せているか?』こういうものも当然だけれど、そうやって誰かのために何かを作ろうって気持ちも、返せているうちにはいるよね」
19回
『月の波紋』十七週目。チャコから支給品増加のパスを借りて支給品を受け取るのも、これで二回目になる。最初こそ戸惑って、作業時間も倍掛かってしまったけれど慣れてきたら意外と早く出来るものだった。遺跡の奥に妙な敵がいることを昨日チャコから聞いたので、この期間に戦力増強が早められるのはとても助かっている。
フィーナ「今日も忙しく作業中。一度にこなせる量が倍にはなったけれど、時間はそのままというわけにはいかなくて」
フィオ「それでも今回は慣れてきたみたいだけれど……当面の問題は待ち受ける強敵みたいだね」
フィーナ「チャコさんがそこまで考えて準備してくれたのか、それともたまたまか、どちらにしても結果を出したいところだね」
20回
『月の波紋』十八週目。スキルストーンの解析と改造に区切りが付き、ついに増加パスを返すことにした。確かに便利ではあったけれどそれ相応に高かったようだから、本来買った人の手元にあった方が良いのでは、という判断。
フィオ「ここ数日借りていた増加パスをチャコさんに返却。ちょっともったいない感じもするけれど、借りたものだからね」
フィーナ「この時点だと高価な商品だったしねぇ、チャコさんが有効利用することも考えられるし」
フィオ「パーティなのだから、全体が上手く行くのが一番だよね」
フィーナ「それにしても待ち受ける妙な敵……か、レッドバロンは……」
フィオ「ちょっとわかんないな、アトランドなら……サメチョウコワイ」
21回
『月の波紋』十九週目。今週は、気温も高くなってきたこともあって少し早めに切り上げてしまった、最近飲み物を売る店が増えてきたのは、色々なものが見られて楽しかったけれど。
前回の探索の状況も含めて、今回はそれ以上に嫌な予感がしてならない。この日誌も早めに切り上げて、本格的な対策を入念に行う予定。
フィーナ「暑い日。お店を早く切り上げて……」
フィオ「ひしひしと感じる嫌な気配。そろそろかな……?」
22回
荷物はまとめたし、置いてきたものももう何も無い……と、思う。
この日誌は、移動中の水中船の中で書いている。
元の拠点周辺にそこそこ大きなキャンプ用品の店があったので、備品として長く使えそうなものをまとめて購入して水中船には載せておいた。これだけあれば快適に過ごせると「アトランドから来た」という店員に見繕ってもらったので、きっと大丈夫だろう。
向こうでの新たな生活がどのようになるかはわからないが……こことはまた違う、楽しいものになるに違いない。
フィーナ「荷物をまとめて引越し中のクーリエさん。セルリアンからアトランドへと拠点を移すみたいだね」
フィオ「生活するのにはそこまでわるくないかもね、アトランド」
フィーナ「でも幽霊出るんでしょう?」
フィオ「まぁそれはそれ……比較的快適な海だとおもうよ、島もあるし」
最後にもう一度だけ懐かしい店で食事を摂ってから出発しようと考えて記憶を頼りに探し歩いてみたのだけれど残念なことにその場所は既に空になっていて……テナント募集中の札が掛かっていた。過去のテリログを見てもそれらしい情報も無し。
フィーナ「パーティもこれからは一人。新たな旅立ちに、懐かしいお店を訪ねてみたけれど、どうやら退去してしまったようで、ちょっと寂しい感じに」
フィオ「クーリエさんもいっているけれど、どんどん発展するから人の入れ替わりも激しいんだろうね」
フィーナ「結局新しいお店で、セルリアン最後の食事。次に訪れたときそこには何があるのかな……」
23回
フィオ「移動中、どんぶらこどんぶらこ」
フィーナ「ゆったりとしたたびもそれなりに堪能しているみたい、そして、アトランドだけれど」
アトランド……海中島と呼ばれるだけあって、そこの人々の生活も中々に変わったものだった。
特に印象に残ったのはその海の中に浮かぶ島の上に家を建て、家の中へはスキルストーンで空気を供給しているようなライフスタイル。アトランドにあった協会支部もその構造で出来ていて、なんと玄関前に中々大きな水除室が用意されていた。どうやら小型船程度なら中へ入れられてしまうらしい……勿論この水中船クェートも入れてもらえることになり広い場所で簡単な整備を行わせてもらった、異常無し。
フィオ「海それぞれの特徴があって、それぞれの生活があるわけだね、ちなみに地価も安いとの事」
フィーナ「畑か花壇を作りたいかも……」
フィオ「一応水中だからね?」
24回
協会から簡単な宿を手配され、その間に一時的な居住地を見つける旨を伝えられた。近い部屋にいた旅人曰く、特に大きな乗り物を所有しているものはそうした場所があったほうがやはり便利なそうだ。クェートも協会に置かせてもらっているから探索に向かう前に徒歩……というより少し泳いでいく必要があり、セキュリティの面では問題ないが少々の不便さを感じ得ない部分がある。
フィーナ「アトランド生活の始まり、協会からは新しい居住地を見つけるようにとお達し」
フィオ「話を聞いてみたところによると、やっぱりそういう場所があった方が便利だとのことみたいだね、海だから探せば気に入る場所もみつかるだろうけれど……」
フィーナ「自分がのぞむ条件に合致するものがあればいいんだけどね、出来るだけ安価で」
フィオ「とりあえず現状はちょっと不便みたいだからねぇ、少しの不便も毎日繰り返すとなると、厄介なものになりかねないし」
25回
手配された宿……民宿に泊まって、これで4日目になる。ここの主人はとても人柄が良く、協会はああいっているが3ヶ月くらいならいて良い、とのことだったので探す手間が省けたともいえるだろうか。クェートのことも少し話したら、ここの主人は実は貸倉庫もやっているとのことでそこを貸してもらえることになった。
フィーナ「どうやら居住地問題は解決できたみたい」
フィオ「人の温情に甘えるのも旅の醍醐味だと思わなくもない」
フィーナ「探索もわりといい感じ、ただ一人だと何が落とし穴になるかわからないからね」
フィオ「サメチョウコワイ」
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